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RN/HF10日目 Servant eater

Servant eaterはほんとは14日目のDay titleなんですけど、ここでバーサーカー脱落・黒セイバー登場・アーチャー脱落とくるので。

―――これは違う。
これじゃ別人だ。
イラスト 144.png
……彼女には。
以前、あれほど感じられた気高ささえ、皆無だった。


やっとレアルタレポート本文。できるだけ飛ばし飛ばし行きます。
情勢大混戦、戦力喪失



幕間・アインツベルン城。
ただならぬ気配を察知して、一旦は城の守りを固めたイリヤでしたが、バーサーカーから撤退を促されたことから「バーサーカーが自分のものでなくなってしまう」という恐怖に駆られて一目散に逃走。
そこまで恐れているものがなにかは言明されませんが、城壁には影の巨人がシルエットとなって映ります。やってくるものが英霊食いである以上英霊には勝てないのですね。

少し城からはなれたところで臓硯・アサシンと遭遇。
臓硯自体は凛やセイバーもたびたび評していたとおり大した魔術師ではないということでイリヤも冷静に応対。来日前に、一族から臓硯のことは聞いていたようです。改めて聞くまでもなく、イリヤならデータベースに入ってそうですが。
……臓硯は影を操っているわけではありませんが、影を利用してはいるので危ないと思うんだけどなー。

マキリとアインツベルンならではの聖杯システムについての話。
大聖杯と聖杯と擬似聖杯。
マキリの悲願はもう少しでかないそうだけど、うまく行き過ぎて怖いんで純正品の聖杯がほしいですと来ました。
でもアサシンとバーサーカーじゃ、まっとうすぎて勝負にならないのね。そんなに命が大事かと嘲るイリヤに、大事だとも、わが望みは不老不死と気炎を上げる臓硯。イリヤは嫌悪を浮かべますが、所詮人形には人間の命に対する執着は理解できないのだと一蹴します。イリヤに対して「その急造の体ではあと一年ともつまい」という言葉が出てくるのはここ。fateルートの、桜と仲良し藤村さんちのイリヤさんはその後どうしちゃったんだろうなぁ。
命への執着をとうとうと語る臓硯と、問いを繰り返すイリヤ。
自分のためにすべての人間を犠牲にしようと知ったことではない、という答えに
「―――あきれたわ。そこまで見失ってしまったの、マキリ」
ユスティーツァ顕現。
好きなシーンです。好きなシーンなのですが、不意に意識の切り替わったような雰囲気で読んでいたので、中の人のトーンがイリヤとユスティーツァであんまり変わらなかったことにしょんぼり。
臓硯はイリヤの応答に驚いて笑いやみ、何か苦々しいものを見たような反応を見せて話を切り上げてしまいます。HFトゥルーにかかる重要シーン。だいぶユスティーツァに思いいれてると見た。
思わぬ切り替えしが来たのが相当気に障ったと見えて、人格はいらない聖杯よこせとただならぬ気配を見せた臓硯に、バーサーカーが切りかかり。

視点変わって、士郎たち。
広場に出てみると、サーヴァント三体が入り乱れる戦場。
幕間まではサーヴァントはバーサーカーとアサシンしかいなかったのですが、一人増えてるのですね。
ヘルムで顔の隠れた(ヘルムというかデザイン上アイマスク)黒い騎士。
凛も士郎も、初めて見る相手ながら「あれは、まさか」という想いに身をすくませます。あほ毛がなくても識別可能。
バーサーカーに一撃浴びせるシーンで血しぶきが一瞬、赤い光点の浮かぶ黒で表現されたりはレアルタも同じですが、演出に追加あり。
「約束された勝利の剣」をアレンジした、オルタ専用曲が出来てます。それとバーサーカーにとどめさすシーンや士郎に剣を振るうシーンで剣を振りかぶるオルタのスピード感のある一枚絵。(ヘルムありとヘルムなしの2パターン)

劣勢のバーサーカーに逃げろと叫ぶイリヤと、三対一では勝ち目などないとあざ笑う臓硯の声。サーヴァント3人ならその時点で二対一。もう一つは何よ、というと既にバーサーカーの足元に沼のように広がる黒い影。影は蔦のようにバーサーカーに絡み付いて黒く塗りつぶしていますが、そのイメージに重なる桜の姿。
バーサーカーの劣勢を見届けて臓硯はアサシンに後を託して撤退。影は何でも飲むので、イリヤをちゃんと回収してこいよというわけです。
絡みつかれた身を裂いてまで剣士に肉薄したバーサーカーを、剣士は最強の一撃で迎撃。発動前に思わずかけ出したイリヤを、飛び出した士郎が抱きとめて制止。
真名は叫ばれないけど多分これ、エクスカリバーなんでしょうね。
発動中、士郎の中に眠るものが共鳴する、という描写があります。この非常時にやっぱり剣に魅入られる士郎。しばらく視界が白く飛んじゃってますが、視力が戻ってくると「空は赤黒い火に照らされ、真夜中のように暗い」「黒い炎を背にして、剣士が立っていた」。
同時に表示される一枚絵では、暗くはないんですけどね。むしろ剣士の絵は逆光でかかれるんで。ただテキスト上ではそういう表現になってます。
金色に変色した目、というのは絵と一致。
ちなみに、奈須さんが意図したかどうかわかりませんが能面や日本絵画のお約束として「あの世のものの目(白目)は金色で表す」というお約束があります。黒セイバーの、あのくすんだような色調は好き。

イリヤを抱えたまま、剣を突きつけられた士郎を援護する形で、脇からアーチャーの矢。突きつけられたというか、立ち上がろうとした瞬間にもう斬られそうになってたんですけどね。ここでアーチャー、思わず「イリヤ」と愛称呼びになってます。このあと、退場までずっと「イリヤ」。
士郎の退路確保のため、アーチャーがセイバーに対峙しようとしますが、UBWの教会地下ほどじゃないにせよ歯がたちません。ちっと影に絡まれてるしね。
ここで初めて黒セイバーが言葉を発しますが、重く、抑揚のないトーン。再び士郎とセイバーの対峙になり、イリヤが「もういいから、自分を差し出せ」というようなしぐさを見せたことから木刀一本でセイバーに向かいます。

普通にかないませんが。

あっさり首をもって行かれそうになったところで、セイバー寸止め。
バーサーカーを呑んだ沼から、影が這い出そうになっているのですね。
イリヤ回収をアサシンに託して(この辺普通にアサシンと協力体制になっているのですが、セイバーの行動指針はこのときどこにあったんだろう?)セイバーは沼の中に撤退。凛からかけられた声で我に帰って、逃走劇開始です。

追いすがるアサシンを、アーチャーがしんがりを勤める形で撃退。なんかすごい気合はいってて「鬼神めいた強さ」とか書かれてます、アーチャー。
あれか。
「イリヤに一番どきどきした」パワーか。(嘘ですごめんなさい)
泥に絡まれたにもかかわらずアーチャーめっちゃ元気なのでハサンがいぶかるのですが、アーチャーいわく「正純ではない英霊ならなあの泥と同位」だそうで。
…………いろいろされつつ祀られた村人Aと同位ですかそうですか。
やだなぁ士郎まっとうに生きてね。
ハサンは面を断ち割られて撤退。
先生、仕事してー。ここ、一歩間違えばイリヤ溶けちゃってたのにな。
ハサン撤退を見届けてほっとした凛の後ろに影。学校のときといい、まったくもう姉さん大好きなのね桜。無意識に凛のほうに行っちゃうみたいです。
一撃から凛をかばってアーチャー霊核破壊。(霊核は頭か心臓にある、と前に出てますね)
逃げろとアーチャーが叫ぶそのそばから影が膨張。
ここは風船のように膨らむさまと、糸が切れたかのようにはじけ飛ぶさまが一枚絵で追加されました。
影の破裂で、士郎左腕蒸発。
「体が欠けてしまったかと思うほど大きく何かが欠けてしまった」という一文がありますが、前2ルートで大きな投影のたびに左手を伸ばしたり、双剣投影で左半身が麻痺したことと関係あるのかしら。明言されてませんが、士郎の描写で左半身というのは特別に扱われている感じがします。

バーサーカーを失ったイリヤの保護はここでひとまずの決着。凛とイリヤを衛宮邸に迎え、桜の機能喪失は進み、アーチャーの腕を抱えた士郎は絶えず自滅の恐怖にさらされることになって行きます。