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RN/HF 10日目 イリヤ・凛 衛宮邸入り

「あなたはサクラの味方ですか、士郎。
 この先に、たとえ何が待っていたとしても」イラスト 156.png


冬木大橋の上で「そこまで言うなら認めてあげてもいいけど、桜も大変ね」とか凛になじられつつ、深山町方面へ。
―――キリないので巻こうできるだけ巻こう(毎回言ってる)

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士郎の腕はアーチャーの腕、よって使い方は凛が決める、ということで権限の分担は前2ルートより若干イーブンになりました。
(前2ルートだと主導権は士郎にあって凛が参謀役。HFは桜が離れてしまうまでは指揮権は凛にあって士郎が実行役)

交差点にきたところで凛とイリヤは「ゼルレッチの遺産(この時点では推測はつくものの中身不明)」を遠坂邸から持ってくるために一旦別行動。ゼルレッチの宝箱は凛だけじゃ開けられませんでした、ということで地味にHF以外では宝石剣が登場しないことへの説明になってるようです。
でもって、士郎だけキシュアの名前を知りません、と。
最終戦でわかりますが御三家で唯一、桜だけが「魔法使い」の名を知らないことになります。桜の教育、蟲任せすぎて泣けるorz 
意外と慎二のほうが名前だけは知ってたり…
いや、ないか。令呪のこともまともに知識がなかったんでした、あのボンは。さて、この時点で凛も衛宮邸に居を移すこと決定ですね。

幕間。
教会でのギルガメッシュと言峰の一幕。
ギルガメッシュと、とはいえほとんどは言峰の行動原理の解明と追憶に費やされる一幕です。追憶ついでに言峰の生年判明。1967年。綺礼は祈りの言葉である、というのは洗礼詠唱に含まれている「Kyrie, eleison(主よ、哀れみたまえ)」のことなんだろうと思いますが、だとすればラテン語の字義通りに考えるならば“Kyrie=主よ”であるはずで、それってどうなのか。
奈須さんはキリエという音によほど愛着があったのか偶然なのか、らっきょの敵役にも「霧絵」という名前をつけてますね。

欠陥者ゆえに求道者となり、求道者としてアンリマユの誕生に問いの答えを見たいのだ、という言峰の欲求らしい欲求を始めて描写することで終わり。
……キリスト教は性善説じゃなかったような気がする、と今思い出したけどまあいいや。聖堂教会はふしぎ教。この物語は実在するいかなる団体とも関係ありません。

視点戻って、衛宮邸近くの石垣のある坂。
熱の上がってきた士郎、塀に寄りかかったまま動けなくなってます。
熱が上がってきたというか、まだ感覚のない腕から熱だけが斬撃状に放射されてくるというか。この時点では何のペナルティも侵してないのにめちゃくちゃ負担がかかってますね。このあと玄関先であっさり戻ってきた凛たちに追いつかれるのですが、無理もない感じです。
熱が引いて、呼吸を整えてから衛宮邸へ。

玄関には桜が申し訳なさそうにまっていますが、腕を失ったことを話そうとせずにごまかそうとする士郎に、会話の末に桜ぶち切れ。
…………怒るだろうなぁ、それは。
いくら自分のために出かけていった末の怪我でも。
めったに向けられることのない桜の激怒に、士郎唖然。
桜は桜で、自分のほうが怒ってしまったことに恐縮。
すぐに士郎のほうが謝ってきたことで、自虐が既に習性の域に入っている桜さんびっくり。そんなことないです先輩はかっこいいです惚れ直しちゃいましたとらぶらぶラッシュなのですが、そこに乱入するは実の姉と義理の姉。
あんまり玄関先でイチャつくんじゃない、という冷静なツッコミ……
玄関先でこのメンバー、というと以前凛と桜がマスターとして対峙したのと状況ですね。とっさに威嚇の台詞をはく桜ですが、士郎いわくそのさまは「ヘビに睨まれた蛙」。うーん、ストレスのかかるパワーバランス。桜の場合、蛙だと思ってゴリゴリ追い詰めてると終いにぶちきれて「窮鼠、猫をかむどころか丸呑み」状態で反撃してきますが。
情勢変化のため、協力体勢組んで臓硯を倒すことになりました、よって士郎はスパルタ状態で鍛えることにします、ていうかむしろ言いなり?という凛の説明に、一旦は一生懸命噛み付いてみるものの、士郎がそこそこ肯定してしまったのでしょんぼり。
ここでなんとなく思い出すのが、Fateで衛宮邸に移って来た凛が、桜を衛宮邸から退かせるために強気で桜をいい伏せようとしたシーン。あの時も凛は桜は上からものを言えば引き下がる、と思っていて読み違えたのですが、HFではその読み違いが桜のストレスをぎりぎりためていくことになるのですねー。

言い伏せられて桜が反対できなくなったところで、イリヤに部屋割りの希望を聞いてみると「そこの女の近くはイヤよ」とのお返事。
立ち絵の表情は無表情なのですが、なぜかきゃろんとした声で当てられています。凛はここら辺で「イリヤ」呼び定着。桜とイリヤが初めて言葉を交わすことになりますが、ここは「アインツベルン純正品聖杯」と「ちゃっかり聖杯として機能しているパチモン聖杯」としてのぴりぴりした挨拶になってますね。
「シロウの知り合いみたいだし、特別に人間扱いしてあげる」
「じゃあ、わたしもあなたと同じように振る舞います」
中へ入っていくイリヤを見る桜は「どこか冷めた目で」という表現になってるわりに立ち絵はむしろ不快げな物が使われてます。

御三家揃っての初の夕食は凛担当。
士郎いわく、悔しいが惨敗、桜の洋食なら互角かもとのこと。…UBWでお味噌汁作れなかったのに。
その桜はといえば、得意分野で優位示せないことに打ちひしがれて呆然(笑)
夕食が終わったあとは凛もイリヤも早々に引き上げて行きますが、ちょっと目を放した隙にまた意識を失って倒れかけてる桜。
すぐに意識は取り戻し、一晩眠って元気になって、明日の朝食は腕を振るって遠坂先輩にわんぱんちお見舞いしてやるのだと元気なことを言うのですが、この辺りの明るい楽しみごとの話には既に「そんなに明るい明日が待っているかどうか」という雰囲気が漂い始めてますね。
部屋を出がけにふと立ち止まり。
「さっきのこと、姉さんには黙っていてください」
と押し殺したような緊張した声音で頼んできます。
士郎はこの時点で桜が凛を「姉さん」と呼ぶのは心細くて頼りたいときなのだと見抜いて、どうにかこの姉妹を元の関係に戻してやりたい、という思いを新たにした様子。

夜。
一度は眠ったものの、熱に浮かされて朦朧とした士郎。
涼を求めて庭に出てきますが、腕からざっくりと痛みがあってお目覚め。布はずしたら元通りだったりしないかなーしないなーというなんとも痛々しい選択肢のあと、ライダー登場。
今頃気がついたけど、ライダーって背高かったんだなーとか、今日、教会まで運んでくれたのはライダーかとか他愛ない話から、徐々に桜の話へ。このまま使役が続けば自分が桜を食いつぶしてしまうだろうと淡々と語るライダーに
「令呪がなくなれば桜を殺すか」という問いを向ける士郎。これには
「サクラが望むならそうするが、わたしはそれを望まない。わたしはサクラが好きだから」という回答が返ってきます。徐々に士郎とライダーの間にコミュニケーションらしきものが取れてくるシーン。今度はライダーに
「サクラが間桐の家で何に耐えてきたのかわかるか」と問われて「わからない」と答え、このやり取りはライダーに「未熟で不器用ですが信頼に足る」と士郎を認めさせることに。
「士郎。あなたは、サクラを幸せにするといいましたが。
 サクラにとっては、この2年間こそが幸福だった」
桜を代弁するような言葉から導かれるのは、士郎が戦いに望むことはその幸福の破壊に繋がるということなのですが、これにははっきりと答えられない士郎に
「あなたはサクラの味方ですか、士郎。
 この先に、たとえ何が待っていたとしても」
という問いを残してライダーは去っていきます。
終盤、もう一度応えることになるHFの課題です。


このあとに続くのは、飼育箱で見る夢。
新都での捕食。
思うに、この日バーサーカーを取り込んだ(まだ聖杯としては取り込んでませんが)ことで、タガが一個飛んじゃったんでしょうね。